仕事終わりの打ち上げ(2)
前日の食事に続き仕事の打ち上げです。翌日はクルマを海へと走らせました。久しぶりに三浦海岸、三崎方面です。子供の頃は家族で海というといつもこの辺りでしたが社会人になってからはなんとなく足が向かなくなっていました。そんな三浦海岸で134号を少しだけ外れた海沿いに見つけたのが「南風 COFFEE」。
こぢんまりとした小屋のような手作り感のあるお店で、そこがなんとも良い雰囲気です。小さなテラスには愛想の良い犬たち(ボーダーコリーとシバ)と素敵なカップルが居て更に素敵な雰囲気を醸し出していました。
コーヒーだけのつもりでしたが小腹が空いたのを感じて私はチリドッグを注文。サクッと焼かれたパンにしっかりしたチーズとソーセージがバランスして絶品です。聞けばパンはご主人の手作りだとか。チーズはパンに乗せてからバーナーでひと炙り。パンといいそのひと手間といいこだわりが感じられます。
妻は好物のシフォンケーキを注文しました。桜の花びらが入った「桜シフォンケーキ」だそうです。「もう少し塩味があった方が好みかも」なんて言っていましたが私は食べていないのでわかりません。
こんなところで犬と散歩なんて素敵ですね。犬は飼い主と一緒ならうれしい。散歩ならもっとうれしい。素敵なところならもっと…かどうかは犬に訊いてみないと。飼い主を引っ張って斜めに歩いていないので気持ちよく歩いているのかなと思います。
この日は少々風があって寒く、少しだけ海を眺めて我々はまた走り出しました。
次の行き先に選んだのは三崎漁港の「うらりマルシェ」です。朝市に来たときは当然ながらというべきか大いに賑わっていましたが、こんな季節の夕方の時間なのに人が多くて驚きました。
せっかくなので、カマだとかテール(尾っぽの部分の輪切り)だとか、まずはマグロものを仕入れました。実際に安いのかどうかわかりませんが、ごちゃっと買って袋が重くなると何となく安かったような楽しい気分になるから不思議です。
ところで、今回は商品の札で「カジキマグロ」という表記を見なかったように思います。前回来たときは「ここでそう言うのやめようよ」と思ったものです。そんなサカナ居ませんから。(笑)
妻は市場でオシマイにするつもりだったようですが夕食も食べて行ってしまうことにしました。
市場の周りには本当にたくさんの食堂があります。前日が洋物だったので今日は海鮮丼かな、と思っていたところ、お店のおばさんに声をかけられそのままそのお店(三崎館支店香花)へ。
注文したのは二人とも「きっぷ丼」。
この「きっぷ丼」というのは、京急電鉄が出している「みさきまぐろきっぷ」で、電車料金その他とセットでお得に食べられる海鮮丼のこと。私の好物であるウニが乗っていて美味しそうに見えたので即決しました。ちなみに「きっぷ」を持っていなくても注文できます。
たっぷりの海鮮を美味しくいただきました。
話は変わりますが、三崎といえば私は子供のころよく連れていかれたマグロの兜焼きとトロ餃子がおいしかったあるお店を思い出します。今では多くのお店で売られているトロ餃子は、そもそもは冷凍マグロを切ったときに出る「切り粉」を集めてそこの店主が作ったものだと聞きました。
兜焼きは席に着いて最初に注文しておかないといけません。追加オーダーは基本的にNGだったようです。一番美味しい状態の料理をきちんとしたタイミングで順番に提供するためでした。
しかし残念なことにそのお店はもうありません。
大人たちの口から東京のどこかに出店するとかしないとかいう話が聞こえて来て、そちらに行かれたのかどうか店主が三崎から居なくなったそうです。それと相前後して看板メニューだったマグロの兜焼きがいつでも注文できるようになりました。
兜焼きが「常時注文可」になってから初めて食べた時の衝撃は今でも忘れられません。子供ながらに「これは終わった」と思ったのです。
オーブンで焼かれたままの焦げ目パリパリかつ皮を剥がせばどこまでもジューシーな、私が楽しみにしていたあの兜焼きはどこへやら、出てきたのは一旦火を通したものをもう一度レンジで温めたようなジューシーさの欠片もないぬるいマグロの頭でした。
子供にでも分かるそんな有様ですから、私たちも、そして周りの常連さんたちも「駄目だね」「やっぱりね」と囁き合いながら、もうそのお店には行かなくなってしまいました。
今となってはその品質低下が店主不在によるものだったのかどうか本当のことはわかりませんが、それ以来、私は気に入ったお店が店舗を増やすと聞くととても心配になります。
初めからある程度の規模で分業しシステマティックに仕事をされている店舗ならいざ知らず、店主が一人で采配を振るっているようなお店では、その店主が居なくなればもう同じ品質を保つことは非常に難しいのではないでしょうか。まして店舗を増やすだとか何だとかで店主の注意が足元の仕事から逸れてしまえばもう…。
まあこれは普通の会社でも同じだそうですね。改版され続けているアメリカのある有名な投資の本(株式投資:ジェレミー・シーゲル)に、「経営者が足元の事業から目を逸らし価値の創造とは無関係な新社屋の建築だとかそんなことに現を抜かし始めたらその会社から資金を引き揚げた方が良い」という意味のことが書いてありました。経営層の注意が逸れている間に大事な屋台骨にひびが入って会社そのものが瓦解する可能性が高いそうです。
…と、このへんで閑話休題。
食事の後、岸壁を少し歩きました。この頃には本当に風が強くなって防波堤の上を波しぶきが超えるほどになっていました。
体が風で揺すられてしまい、手ぶれ補正付きレンズでも厳しい状態でした。もう少し富士山をアップにできればと思いつつも、望遠だったらブレブレになったのかも知れません。富士山の山頂で雪が吹き上げているのが微かに分かります。
港の良いところは人に慣れたネコがたくさんいることです。向こうにしたら何も寄越さずに写真を撮られるのは不満かもしれませんが。
「なに?」
ネコがもう1匹登場。2匹ともよく太っています。
ところでこの辺りの数枚のネコの写真、景色を撮るためにF11まで絞っていたために感度が51200まで上がっていました。51200はD7500の常用上限感度ですが、Blogで見るくらいなら何とか使える程度に写りますね。フルサイズとは言えD600ではこうは行きません。最近のカメラの高感度耐性には感心します。
その後、写真を撮らせてくれたネコたちに手を振って我々は帰路につきました。
そんな帰り道、三崎でお腹を満たしておいたのはまさに正解でした。三浦縦貫道路林I.C.まではもう大渋滞。空腹だったら途中で暴れていたかも知れません。(笑)
「冬なのにこの渋滞?」という印象ですが、妻と話して「そう言えば昔から渋滞するところだった」と納得しました。今度は時間をずらして走ることにします。
帰り道、大黒パーキングへ寄りました。10mm超広角で面白い写真が撮れるかと思い少々歩き回ったのですが腕が伴わず平凡な写真しか撮れませんでした。
仕入れた食材は翌朝以降、妻が美味しい料理にしてくれています。妻が一生懸命作って作ってくれた料理を写真で残しておきます。
ところで、そんな料理の写真にはAPS-Cに開放F2.8とかF3.5とかの標準ズームの組み合わせがとてもよく合うことに気づきました。F4~F5.6くらいで、ある程度の被写界深度を確保しながらシャッター速度も保てるのが良いところです。
フルサイズだともう少し絞らないと被写界深度が確保できず、結果的に室内では感度が上がってしまったり手ぶれを起こしてしまったりして使いにくいのです。
カマ、本当に好きです。
とは言え、妻の打ち上げだったのに結果的に妻の仕事を作ってしまった事は少々反省しています。
「いつもありがとう」としか言いようがありません。(汗)
今計画している旅行も楽しみにしています。
« 仕事終わりの打ち上げ(1) | トップページ | スクワットでの上半身の力の入れ方について »
「日々のこと」カテゴリの記事
- スライドドアの戸車調整(2019.07.29)
- 与論島にて早めの夏休み(1)(2019.07.22)
- アングルド・レッグプレス ~ ANYTIME FITNESS(2019.07.02)
- 庭のヒマワリ(2019.06.30)
- 軽井沢の鳥たち(ピッキオの森) ~ キビタキ・ヤブサメ?・マガモ(2019.06.03)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント