アイドリング不調の修理・その他一気に作業(4) ~ E38 750iL
ラジオで、「言ってみたいセリフ」についてのアンケートがありました。そして、「ここに好きな金額を書いてくれ。」が上位入賞。気持ちは分かるのですが、私には、どちらかと言うと「言われてみたいセリフ」かもしれません。
しかし、いざそんな幸運が巡ってきたその時、いったい何ケタの数字を書き込めるのかによって、人間の大きさ(?)が試されることは確かでしょう。次の車が買える程度の額を書くのか、それともそれを元手に不労所得生活に入れるだけの額を書くのか…。
そんなチャンスに備えて今から考えておかなくてはいけません。(笑)
さて、そんなバカなことは兎も角として、バラしてしまった車の組み立てです。
マニフォールドは、風呂に持って行ってマジックリンで洗浄。元々腐食もなく良好な状態だったこともあってかなり綺麗になりました。前の記事に書いたとおり、今回はポート周りの段付き修正や磨き作業は時間の都合で省略します。
そしてこれが問題のガスケットフランジです。フランジ面には、シールとなる凸部がポートの周りに一体成型されていますが、経年劣化で完全に弾力を失ってシールの用をなさなくなっています。これが漏れの原因です。
エラストマー製の内面には割れが生じています。外側の樹脂部分まで割れるということはないと思いますが褒めれた品質ではありません。使用状況による差か、私の乗っていたE32よりも状態は悪いようです。
この車両、元々は東京で乗られていた車両らしいので渋滞の中でエンジンが高温に曝される機会が多かったのではないかと想像します。年式と走行距離だけではこのあたりが全く分かりませんから中古車選びは難しいですね。
ガスケット部分のシールにはシリコーンシール剤を使いました。シリコーン系は一般的に耐熱性は高いものの耐薬品性、耐油性はそれほど高くないのですが、E32のときはごく一般的な「バスコーク」でも廃車までの何万キロかを無事に走りきりましたからこの用途としては実用範囲なのでしょう。
また、マニフォールド内にはみ出したシール材がエンジンに吸い込まれると触媒に悪影響を与える(有機シリコンが触媒毒になる)可能性があるようにも思いますが、考えるのが面倒なので全て無視しました。(笑)
パッケージの記載では「耐寒性、耐熱性(-60℃~200℃)、耐水性、耐候性、電気絶縁性、耐油性に優れています。」となっています。一応、能書きの最後に「耐油性」が謳われていて少し安心です。
それにしても、数百円の「バスコーク」と、このスリーボンド製のシール剤(2千5百円)の数倍にも及ぶ価格差は一体どこから来るのでしょう。それほど高性能だというのでしょうか。
さて、マニフォールドの組み付け前にプラグも交換してしまいます。この状態なら作業が圧倒的に簡単なのです。
プラグは私の定番で接地電極にも貴金属(白金)チップが付いたNGKの「IRIDIUM MAX」(BKR6EIX-11P)を選びました。NGKによるとこのプラグの交換の目安は「7万5千~10万km」。現在の走行距離が7万キロちょっとですから、余程のことがなければ次の交換はないでしょう。
なお、同じイリジウムプラグでも接地電極にチップが付いていないタイプは普通のプラグと同じように2~3万kmで交換が必要になるので注意が必要です。(NGKプラグスタジオ)
車両に付いていたプラグはBOSCH製。接地電極が4極のタイプでした。碍子から中心電極が出っ張っていないという構造が特徴的です。不思議なのは中心電極が太いタイプであること。貴金属電極ではないのでしょうか。
車両のステッカーには交換サイクルが10万マイル(約16万キロ)と書かれていたので、細い貴金属中心電極のプラグが付いているものだとばかり思っていました。
うちにやってきたのが走行6万キロの時でしたから、途中で予防的に交換した際にダウングレード(?)したのかも知れません。
取り外したプラグはどの気筒も均一な焼け具合でした。接地電極に目立った消耗は見られないものの、碍子に埋め込まれた中心電極は肩の部分がかなり丸くなっていました。
何れにしても、特に異常はなさそうです。
イリジウムプラグ先端のアップです。接地電極の白金チップが見えています。
4極プラグと比較すると、ギャップの大きさ(イリジウムプラグの方が狭い)と放電方向の違い(イリジウム=縦/4極=横)が気になります。BMWはわざわざ一般的でない4極プラグを前提として設計したわけで、どんな理由があったのか興味が湧きます。
途中でご近所(…笑)に納車された車を見学。
ノーマルとは思えない音。狭い後席。
後日、少々拝借して高速道路を含めて試乗。カタログスペックに嘘はないと納得しました。アクセル全開では小さなタコメーターがあっという間に何回か上下し、気が付くととんでもなく不適切な速度に。ただし強烈な加速の車で感じる「制御不能感」は一切なし。
ただ、過給機付きのE55のほうが刺激はあったかも知れません。
どちらにしても、こういう車を作って商品として売ろうとするところに文化の違い、というか国の豊かさの違いを感じます。
さて、新しい車は放っておいて、自分のボロい車の作業に戻ります。
ヘッドガスケットの組み付けにあたってはシール面をよく洗浄しワイヤーブラシでシール面を少々荒らしておきました。最後にシンナーでよく脱脂してからシール剤を多めに塗ってヘッドに取り付けます。
ヘッドにガスケットフランジを取りつけたところで本日の作業は終了。
あ、前の記事で書いた「事件」に到達できませんでしたね。
このあと、立て続けに「事件」が発生しますがまだ先は長いので記事を改めます。
(続く)
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