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2010年9月 7日 (火)

LCDドット欠け・バックライト不点灯の修理(作業編)~E38 750iL

Img_0077

LCDのドット欠け、部品は入手したものの連続出勤のため落ち着いて作業できる時間がとれず放置していましたが、仕事の隙をついてズバッと休暇を申請、ようやく作業することができました。

せっかくなので作業の様子を記事にしておきます。

 

まず最初、当たり前ですが車両からメータークラスターを取り外します。

クラスター上方のトルクス(T10)2本を外し、大きめのヘラでクラスターの上をこじると外れます。分解歴のない車両だと少々外れにくいかもしれません。クラスターに挿入されているコネクター3個はロックを外して抜き取ります。

なお、この作業に取りかかるときには、必ずステアリングコラムのチルトを一番下に下げ、テレスコを一番伸ばしたうえで、必ずバッテリーのマイナスボディーアース端子を外しておきましょう。

私は当初の作業でこれをサボったため、メータークラスター取り外し作業中にチルトがメモリー位置に移動しようと動作を始め、危うくメータークラスターを潰すところでした。(クラスターからメキメキと音が出ました。(笑))

メータークラスターが外れたら、クラスターの前面カバーと本体基板部分を分解します。

マニュアルにはこの部分についても細かい説明がありますが、特に特別な構造ではないので、見たまま爪の部分を外して行けば大丈夫です。

次に、メーターの本体基板部分から背面カバーを取り外します。

Img_0056_2

下の写真で手前に白、奥に青のコネクターがあり、白いコネクターの両サイドに爪があるのが分かると思います。

Img_0058_2_2

背面カバーは、これら白、青、そして反対側にある黒、計3個のコネクターの両サイドに設けられた爪(「○」印)で基板と固定されていますので、背面カバー側からこの爪を押して本体基板部分を取り外します。

少々変わった構造のように思いますが、マニュアルに詳しく書かれていますから困ることはないでしょう。

Img_0060_2

これがカバーを取り外した本体基板。白い部分がLCDを押さえるハウジングです。

①~④の矢印の位置にLCDの固定枠を基板に取り付けているビスがあり、これをゆるめない限りLCDを取り外すことができないわけですが、見てのとおり、ビスの頭は基板の反対側。こちら側からではビスを回すことはできません。

というわけで、ここからがこのマニュアルのミソの部分です。

Img_0065

LCDを固定している枠のビス(T8)を外すため、メーター正面側から穴を開けてしまいます。(笑)

これはマニュアルなしで試すにはかなりの勇気が要る(というか無謀な)方法です。

確かに裏面から見ればビスがその位置にあることは分かりますが、果たして大事なものに傷をつけずに正面からビスの頭に到達できるのかどうか分かりませんから。

この方法を編み出した方の工夫に敬意を表し、そして払われたであろう犠牲を思って穴位置の詳細は割愛。

とはいえ、海外サイトに穴位置がバッチリ紹介されており、こちらはパッドの圧着を直すだけで回復したようです。

ところで、メーターパネル後方にあるバックライトの拡散板に穴をあける際には、すくい角を調整した樹脂用のドリルを使い、下穴をきちんとあけて作業することをお勧めします。

できればしっかりしたドリルスタンドを使った方が良いでしょう。

材質が脆いうえに穴位置が拡散板の端部に近く、私は拡散板を少々欠いてしまいました。

Img_0066

傾斜部に垂直な穴あけをする必要がある個所では小さめの穴をあけてビスの頭の位置を確認してからリューターで穴を広げたほうが良いでしょう。

ドリルが逃げ回るので、一発での穴あけは非常に危険です。

言うまでもなく、ずれた位置に深くドリルを入れれば基板本体を壊します。

Img_0062

と、ここでミスを発見。どこかにぶつけたようで、抵抗を一つ欠きとっていました。部品を無くさないうちに半田ごてで修復。まあ大丈夫でしょう。

Img_0071

さて、あけた穴からビスをゆるめると問題のLCDハウジングが外れます。

さらに樹脂製のバックライトユニットに液晶を留めている金属製の黒いカバーを外すと、ようやくLCDと、問題のフレキシブル基板が見えてきます。

ここでフレキシブル基板を剥離してしまったらもう引き返せません。

引き返すならここ、なのですが… 

Img_0078

ビール(発泡酒)を飲みながら一気に剥がしました。(笑)

いや、本当はドライヤーで加熱しながらチビチビ剥がしました。

基板本体の電極部分に残った接着剤はマイナスドライバー、ブレーキクリーナーと#2000のペーパで、LCDの電極部分に残った接着剤はブレーキクリーナーで除去。

マニュアルには

「クレジットカードの縁でこするのが良い」

と書かれていたのですが、私のクレジットカードでは少々力不足のようでした。どうせゴールドやプラチナではありません。

LCDの電極部分を見ると、なんとなく電極が剥がれて切れたように見える部分もあったのですが、もうやってしまったことなので気にしないことに。(笑)

Img_0075

さて、続いて組み付けの準備です。

上の写真はフレキシブル基板の電極部分をLCDと基板本体に押し付けるためのパッド部分。感触からするとシリコンゴム。

長年加わった応力のせいで電極パターンが転写されて凹凸が出来てしまっていました。これも導通不良の一因なのでしょう。

Img_0080

圧着を改善するため、マニュアルに従ってパッドの下に厚めの紙を入れました。使った紙は牛乳パック。少々厚すぎたかも知れません。

また、パッドは裏返して凹凸のないほうを圧着面に向けて組み付けます。

Img_0083

あとは入手した新しいフレキシブル基盤を使って元どおりに組むだけ。

写真を忘れましたが、新しい基板の電極部分は艶消し黒でした。おそらくカーボン系の導電性素材ではないかと。

この導電材料で加熱圧着なしの接続ができるという設計なのでしょう。

ただここで問題発生。

マニュアルでは

「LCDと基板には若干のクリアランスがあるからLCDもフレキシブル基板も左方向に押し付けて組めばそれが正しい位置」

とあったのですが、よく見るとその方法では電極位置が微妙にずれてしまいます。

特にメーター基板本体とフレキシブル基盤との間では、一端を正しく合わせると反対側で電極半ピッチほどのずれが。これで正しく接続できるとは思えません。

止むを得ず、目視で最適と思われる位置に修正して組み付け。

完全に「カン」ですが、フレキシブル基盤をダメにしたら、また送ってもらいましょう。

(この基板、失敗したら送料実費でまた送ってくれるのです。)

 

そして、このメータークラスターのもう一つの問題であるODO,TRIP,外気温表示部分のLCDバックライト不点灯。

メッセージ表示部分のバックライトは健全であるにも関わらず、この部分についてはバックライト電球を交換しても直りませんでした。

テスターで当たったところ、そもそも電球ソケット部分で電圧が確認できず。

Img_0069

すると問題はこの個所。

基板に挿し込まれるピンコネクターです。

そもそもスルーホールビアにハンダ無しで接続するというのは少々無理な構造であるように思いますが…兎も角、基板本体に挿しこまれるピンに薄く半田揚げして試してみました。

基板への挿しこみがかなりきつくなりましたが、無理に入れてしまいます。

本当はきちんと半田付けしてしまいたいところですが、小手が入らない場所なのでしょうがありません。

ちなみに街のメーター修理屋さんにこのバックライト不点灯の修理見積もりを依頼したところ、約1万円との回答でした。

これでバックライトが直ったら自分に1万円払いましょう。(笑)

 

 

さて、これで今回の作業は終了。

 

あとは車両に取り付けての動作確認です。

 

はたして私のLCDはドットと光を取り戻すことができるのでしょうか?? 

 

(動作確認編に続く)

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