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2009年4月29日 (水)

ウォーターポンプの交換(2)~E32 750iL

Img_8658

最後にラジエターの取り付けです。何故ラジエターまで交換なのかと言いますと、ATFクーラー配管の取り付け部分からクーラントが漏るようになってしまったからなのです。

これはおそらく以前の私の作業ミスの所為です。エンジンマウント交換でエンジンをマウントの上に降ろす時、ATFクーラーの配管がエンジンに引っ掛かっているのに気付かなかったのです。配管経由でこの取り付け部にエンジンの重さがかかってしまい、破損したのだと思います。

FRPで補修したりもしてみたのですが少々怪しいのでこの機会に交換することにしました。

Import Parts Specialists, Inc. 」のWEBサイトにあったラジエターは$369.83で「Manufacture: BMW」と書かれていました。

私は当初その品物を注文したのですが、その後のメールのやりとりで「I am able to save you money compared to my website pricing.」と言うので、「安くなるの?じゃあそれで。」という感じで依頼したところ、届いたのは「NISSENS」の製品。デンマーク製です。品物としては、いわゆる互換品という雰囲気です。

先方は単なる親切のつもりだったのでしょう。確認しなかったこちらが迂闊でした。

お値段は$269.83。約100ドル違うので、まあ良しとするかどうか。なにしろ、冷却系については日本仕様というものが色々ありそうなので。

Img_8660

純正品とNISSENS品を比較するとけっこうな違いがありました。

① コア段数 純正53段 → 43段

② コア厚 純正42mm → 40mm

暇な方は上の写真で段数を数えてみてください。このあたりは厚みと併せてラジエターとしてのごく基本的なスペックですから、やはり差があるのは気になります。日本の夏を乗り入れるのでしょうか。

Img_8671

その他、下のような違いもありました。

③ ATFクーラー → 純正よりも厚みが小さい(ホース口から見えているコア)

④ 内部 → 純正のホース口内部(上の写真)に見える整流板のようなものがない。

⑤ ホース口 純正 抜け止めがしかりしている → 半周ほどの出っ張りのみ

小さな違いとはいえ、③も熱交換器としての基本的な部分ですし、④は、おそらくATFクーラーへの冷却水の流れを制御するものなのでしょう。⑤についてはそこまで簡素化するかと思いました。

Import Parts Specialists, Inc. 」のWEBサイトにある写真を見ると、④の整流板は見えていますから、おそらくBMW製なのかなと思いますが、段数は45段です。ただ、サイドタンクのカシメも私の車に付いていた部品とは異なり、どちらかと言うとNISSENS品に近い形状です。純正にしても互換品にしても色々な仕様があるようです。

これらは、取り付けてしまえば差が出ないところなのかも知れませんが、純正品と違うと言えば違いますし、どちらかというとダウングレード方向です。なんとなく気になります。

さて、純正との比較ばかりしていてもしょうがないので、ラジエターの取り付けです。

互換品ということで少々ドキドキしながら合わせたところ、取り付け自体は何の問題もなく、純正と同じようにピッタリと収まりました。ついでなのでラジエターホースは交換しました。また、ラジエター上部を固定しているクリップを折ってしまったので、国内で調達することにします。

ATFクーラーの配管接続部に使われているOリングも念のため交換しました。部品表によるとFKMが使われているようです。温度的にNBRではもたないということなのでしょう。

ラジエターを取り付ける前に、A/Cコンデンサーをマジックリンと高圧洗浄機で洗っておきました。効きが良くなるかどうかは分かりませんが、ホコリが取れて見栄えが良くなりました。

最後にクーラントを入れて終了です。

この車はリザーバータンクがエンジンよりも高い位置にあってエア抜きが要らない(自然に抜ける)設計になっているので助かります。以前に乗っていた某車などはエアが抜けなくて抜けなくて、そのために水温が上がってしまったりしたものです。

 

というわけで、今回の作業レポートはとりあえずこれで終了です。

作業終了後、通勤の高速道路で蒸気を吹き出すと困るのでさっそく試運転に出かけました。

高速を1時間ばかり走って特に問題なし。サーモスタットを交換したせいか、水温計の針は、以前よりも若干低い温度を差しているようです。

しかし、しつこいようですがラジエター本体の性能が気になります。これからの夏、本当に大丈夫なのでしょうか。電動ファンに頼りきりということにならないと良いのですが…。

ある意味、楽しみです。(笑)

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コメント

こんにちは、BHERにしろNISSENにしろ冷却容量的には何ら問題はありません。 ただサイドタンクコネクタ部の強度については今迄の経験上BHERの方が上のようです。 ラジエタのコア自体は破損しない限り使えるようですが、先にサイドタンクが劣化してアッパーホース部が破損したりタンク自体に亀裂が生じたりしてしまいます。 以前のハイラインにはここをワンオフのアルミ製でラジエタ業者に作ってもらったりしましたが、今は新品が2.5万程で入手出来ることもあり寿命がきたら交換する方向にしました。

真夏の運行でオーバーヒート気味になる車両の殆どがファンクラッチの不良によるものですが、これも中のシリコンオイルをドリルで穴を開けて補充するなどすれば直せるので全てセルフリビルドでOKですよ。

たけさんこんにちは。

なるほど、実際のところメーカーに依らず大丈夫なんですね。安心しました。

ところでそのファンクラッチですが、走り初めて2目のこと、何故か突然ロックしてしまいました。

高速道路を走行中、いつのまにか「ぶわ~ん」という音が聞こえ出し、車を停めて確認すると、カップリング部分の回転がガリガリになっていました。

更にその後、どういうわけかファンが油受けに接触して破損。せっかく新品にしたラジエターのフィンに当たり…。

組む前にマジックリンで洗ったのがいけなかったのでしょうか?(泣)

ウオポンの軸受けが駄目になったときにファンクラッチ側の軸受けにも負荷が掛かって損傷していたのでは無いでしょうか?

ご存知のようにベルトテンショナーはオートテンショナーですが各ベルトは滑る直前くらいに出来るだけ緩く張り滑るのが基本です。 張りすぎは各部に負担を掛けるので注意が必要です。

ありゃりゃ。
災難ですね。
GW中に復活できるのでしょうか?

たけさんこんばんは。

ウォーターポンプのシャフトもファンカップリングもお互いにガタガタなりにうまくやっていたのかも知れませんね。

片方がシャキーンとしてしまったために、「ああ、僕もう付いて行けない」と。(笑)

ベルトの張り、了解です。緩め緩めでやってみます。

shaloさんこんばんは。

部品入手のために今回はファンとクラッチを別々に購入することになってしまいました。

クラッチは本日家に到着、ファン本体はディーラーさんで、明日の夕方受け取ります。

GWはなんとか動かせそうです。

何か他の問題が起きなければ、ですが。(笑)

こんばんは~

おひさしぶりです!
お二人で披露宴をされたホテルへ食事にいらしていたのですね!
行間からお二人の楽しく明るい暮らしぶりが伺え、私まで幸せな気分になります。

自給自足にチャレンジされているんですね!
自分で作った野菜・・・・お金では味わうことができない美味しさが味わえるんでしょうね~

不景気・・マスコミが必要以上に煽っているような気がします。
負のスパイラルを加速させているのはマスコミだと思う今日この頃です。

たーちゃんさんこんばんは。

マスコミもアナリストも何かの受け売りの一側面しか取り上げていないように思います。

同じメディアに全く逆の意見が出ていること自体は健全なのですが、それがあまりにかけ離れすぎていますし、取りまとめが出来ていません。

人々の健全な向上欲がある限り、そうそう長い時間を費やすことなく普通程度の状態になると思います。

BMWのバイクだと、こういう重要パーツをディーラーで交換するとなると、天文学的な価格になるのですが・・・。
4輪でもやはりそうなんでしょうか?(^_^;)

それにしても、ottoさん、すごい部分まで御自分で直しちゃうんですね。
スゴイです!!

やすさんこんにちは。

バイクでもそうなんですか。修理に出している間にもドキドキ感が味わえるようにという計らいでしょうか。(笑)

ディーラーの場合、工賃はまずまずの倍率(?)ですが、部品代がものすごいことになります。平気で倍、運が悪ければ3倍以上とかです。

お金がないので自分でやるしかないとうことで…まあ、威張れたことでもありません。(泣)

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  • 徳永幾男: セイコーダイバーズウオッチ進化論 (ワールドムック 1078)

    徳永幾男: セイコーダイバーズウオッチ進化論 (ワールドムック 1078)
    セイコー社が普通に出しているであろう資料を継ぎ接ぎしただけの本。内容に伝説を求めてもパッキンについてもダイバーからの手紙についても同じことを繰り返し書くばかりで何の面白味もない。いかにネタが無いのかを自分で白状している感じ。 技術的な意味での興味からも全く期待はずれ。PTFEの方がガス(He)透過率が低いというデータを載せながら、何故PTFEではない材料を採用したのかの説明もない。(所要最小面圧が理由だろうが) そして、面白くない一番の理由は他社や他社製品との具体的、定量的な比較がないこと。他製品に対する優位性があってこその「進化」だろうに。件のダイバーの手紙に「どれもこれもダメ」と書いてあったという問題提起の話だけで、実際のHe飽和潜水でセイコー製がその問題を解決したのかどうかの裏付けがない。 著者は実績ある時計専門の機械屋さんのようだから出版に当たって名前だけ使われたのだろうと思わずに居られない。 最近で最も損したと思った本に認定。 (★)

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    10年くらい前に買った本書を再読。紹介されているトレーニング種目は多く、運動競技別のメニューも紹介されている。また、反復可能回数を基準にした重量設定の方法も簡単に紹介されているが、「漸進性の原理」にはほんの一言二言触れているだけで、トレーニングが進んだとき、どのようにウェイトの重量を増やせば良いのかについては殆ど記載がない。唯一、「導入段階のトレーニングプログラム例」の中に「最終セットで15回出来るようになったら2.5kg増す」というような記載があるのみ。確かに重量設定の方法を逆読みすれば目的とする効果が得られる反復回数となるように重量を増やして行くべきということは分からなくもないが一般には分かりにくいだろう。明らかに初心者向けの書籍なのに、その点に関するガイドが不足していることに疑問を感じる。厳密に言うと用い方が違うとしても、8×3法なり5×5法なりのような、分かりやすいウェイト重量調整の判断基準が欲しい。ウェイトを増やして行くこと自体が目的にかなり近いことであって、他のことはその手段なのだから、ウェイトの増やし方には章をひとつ割いても良いくらいだと思うので。 (★★)

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    主張には一貫性があり差し替えられた最新のデータに対しても矛盾がない。最高のリターンを得るためにベストな方法ではなく、普通の人が十分な(とは言えかなり良い)リターンを得られる可能性が高い方法を明確に示している点で個人投資家にとって最良の書ではないだろうか。株式、債券の範囲で投資を始めるなら、まずは歴史に裏打ちされたこの本を読んでからにすべき。投資窓口で投資商品を販売する方々も、この本を読んでから個人投資家に接すれば無駄な問答が無くなるように思う。まあ、そんなことをしたら彼らが自己矛盾に苦しむことになるが。 (★★★★★)

  • フレデリック ドラヴィエ: 目でみる筋力トレーニングの解剖学―ひと目でわかる強化部位と筋名

    フレデリック ドラヴィエ: 目でみる筋力トレーニングの解剖学―ひと目でわかる強化部位と筋名
    主な筋肉については起始と停止位置がその筋肉単独の状態で図解されているが、せっかくなら運動状態の図についても、その運動が主題にする筋肉だけを単独で図示してほしかった。その方が、その筋肉がどのような方向に力を発揮するのか、どのような方向に動作すれば筋肉に効率よく刺激を与えられるのかが分かりやすくなるように思う。筋肉の起始と停止位置が分からない図であれば、なにも表皮を剥いで筋肉を露出させた状態で運動の様子を描く必要がないのでは。 (★)

  • 荒川 裕志: プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典

    荒川 裕志: プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典
    筋肉が骨格と共に各々単独で図解されており筋肉の骨格への付着(起始,停止)位置が分かりやすい。図を見ればどのような動作が筋肉に刺激を与えるのかが想像できる。同シリーズのトレーニング編にも興味が湧いた。 (★★★★)

  • ウイダー: ウイダー・トレーニング・バイブル (ウイダー・トータル・フィットネス・シリーズ)

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    (★★★)

  • 世界文化社: Octane日本版 Vol.12 (BIGMANスペシャル)

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    素敵なグラビアを堪能。 (★★★)

  • 世界文化社: オクタン日本版特別編集 VANTAGE (BIGMANスペシャル)

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    このサイトのおかげで腹筋を割ることができました。無料サイトであるにも関わらず「ダイエットと筋肉トレーニングにおいて本当に必要なこと」が強調され、非常に有益な情報が提供されています。 夏前になると「6パックを手に入れる」的な特集を繰り返し組んで、色々な運動を羅列しただけの雑誌を買うのがバカバカしくなります。 多くの雑誌では、運動の優先度、そして何より時間軸でのトレーニングの進め方が載っていません。 「10回繰り返せるくらいの負荷で3~5セット行う」という書き方をしていることが多いのですが、「じゃあ、今日50kgのウェイトで10回3セット出来たとして、次回もその次も同じようにすれば良いの?」という疑問には答えてくれないことが殆どです。 読者がそう言った疑問を持たなければ毎回同じ負荷で同じことを繰り返し、つまり体は変わらない、ということになるわけで、記事として非常に中途半端であり不誠実です。 全員が6パックになってしまうと雑誌が売れなくなるので大事なところを端折っているのかも知れませんが。 このサイトでは、「行うべき基本」はシンプルで明確なので実行も容易。非常にお勧めです。
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