メンテナンスの効果(その後)~E32 750iL
年末に行ったインテーク周りのメンテナンス後、ほぼ1,000km走りました。その後の様子をご報告します。
総じて非常に好調です。
① TRANSPROGRAM警報
今回のメンテナンスのきっかけになった「TRANSPROGRAM」は、その後一切発報していません。(TARNSPROGRAMに関する経過は記事1,記事2,記事3)
メンテナンス前は100km/h前後の一定速度で巡航中、急にエンジンの力が無くなるような様子を見せたのちに「ポーン」と発報、ATが3速でロック。エンジン再始動で解消ということを頻繁に繰り返していたのですが、同じ条件で走っても今のところ症状は出ていません。スロットル制御モーターの分解洗浄(記事4)で完治した模様です。
動作不良の原因がポテンショメーターの接触不良だったのかモーターブラシの不良だったのかは不明。とりあえず直ったので細かいことは気にしないことにします。
作業は簡単なので、トラブルが出たらとりあえず試してみてはと思います。ディーラーに出すと新品交換になって何十万円かの請求書が来てしまうのではないでしょうか。恐ろしいことです。(笑)
② アイドリング
その日の調子によっては車体全体をゆらりゆらりと揺らすことさえあった不安定なアイドリングは、しっかり安定しました。
国産V8搭載車のような「振動を感じない」というレベルとは違いますが、ハンドル周りに感じる震動がプルプルプルと一定のリズムになりましたし、今まではボソボソと12気筒とは思えなかった排気音も、「ポーッ」とそれらしい音に。排気の匂いもいくぶん優しくなったように思います。
これは、インテーク周りのシールをやり直し(記事5,記事6,記事7,記事8,記事9)、同時に緩くなっていたブローバイホース周りのシールもきちんとして、吸気系が余分な空気を吸い込まないようにしたこと、酷いコンディションにあったデスビキャップを交換(記事10)して、まともな点火が行われるようになったことによるものだと思います。
ただ、この時期、水温が上昇する途中でアイドリングが若干ラフになるところがあります。センサーの仕組みとしてそれほど狂うものではないと思いますが、水温センサー、吸気温度センサーの出力が正しく出ているのかどうか点検する必要がありそうです。
③ パワー感
良くなっています。まず、空ぶかしで低回転から立ち上がる時の音が違い、常にきちんと火が付いている感じがします。上まで回した時も違います。今までは以前の記事に書いたとおり、「でゅいーん」という、何となく剛性感の無い回り方をしていたのですが、音の粒が揃って一気に回るようになりました。
気を良くしてATのストール発進を試すとリヤタイヤが簡単にホイルスピンを始め、ブレーキを緩めればホイルスピンしたまま1速が吹けて行きます。(@ASCオフ)
今まで、ドライではどうやってもホイルスピンさせることができなかったので、少なくとも低回転では明らかにトルクが増しているのだと思います。まあ、排気量5L、最大トルク45kgf・mのエンジンでベーシックなタイヤを空転させられないこと自体が不思議だったのですが。(笑)
しかしこうなるとEU仕様にあるLSDが欲しくなってきます。サイドブレーキが弱すぎるところが問題ですが、ちょっと楽しいことが出来るかも知れません。
④ エアコンの匂い
エアコンのブロワーとエバポレーターの清掃(記事11)によって、エアコン運転開始直後に感じるカビ臭さは無くなりました。
こういう快適設備については今までの車でもあまりメンテしたことがなかったので、「うまく行くものだなあ」とやけに感心しています。(笑)
以上、メンテナンス後走行1,000kmでのレポートでした。
アドバイスを下さった皆様、ありがとうございます。
« 便利な三脚~ゴリラポッド | トップページ | 部品発注~E32 750iL »
「車」カテゴリの記事
- 宮沢湖メッツァビレッジ(2019.05.26)
- 製品の均質性に感心! ~ 交換部品手配(2018.06.17)
- 大洗へ一泊旅行 ~ 海辺編(2018.03.04)
- 大洗へ一泊旅行 ~ 宿・食事編(2018.03.03)
- モーニングクルーズ ~ 緑の車(2018.01.19)
「DIY」カテゴリの記事
- Photoolex T710N リモートコード(2018.02.04)
- ドアノブ交換(2017.11.04)
- 時計電池交換(2017.02.04)
- 異音解消 ~ V36 370GT(2016.05.19)
- ジャガイモの芽 ~ 夏の気配(2016.04.26)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
結構多くのE31やE32のV12を見ていますがアイドリング時の振動が極めて少ないの車両が限定されますね。
それなりに年数や走行距離を重ねているものが殆どである事が原因なのでエンジンマウントやレベライザのメンテナンスをすると劇的に変わります。
私もエンジンメンテから徹底してアイドル振動を減らす方向に向かってみましたが、結局のところ失火を無くしてエンジンマウントの交換をしたら最も効果が上がりました。
是非お勧めですよ
投稿: たけ | 2009年1月20日 (火) 00時06分
たけさんこんばんは。
エンジンマウントの交換は賛否両論あるようですね。効くという記事もあれば効かないという記事もあったりして。
私の車両では、以前の振動の様子ではエンジンマウントの交換だけでそれを吸収できるとは思えませんでしたが、プルプルと感じる程度の今の振動であればエンジンマウントで処理できそうだと思います。近々部品を入手してチャレンジしてみます。
まあしかし、手を加えて遊ばせてくれるという意味でこの車は面白いですね。気がつけば今までで一番長く乗った車になってしまいました。
お金をかけて手を入れる気になるのも、特に内装の質感が今でも十分に高いからではないかと思っています。
外装が斬新で格好良い車はいくらでもありますが、内装があのレベルに仕上げられていて、かつ、15年経ってもほとんど痛まない車というのはそう多くないでしょう。
室内のマット一つとっても、毛足の長さと言い、耐久性と言い、本当に大したものだと思っています。
投稿: otto | 2009年1月24日 (土) 18時03分
この車両に使われているエンジンマウントはそこいらの安っぽい車両に使われているただのゴムブッシュマウントでは無く、液体封入の3層式構造という凝った造りになっています。
エアチャンバー室と液体封入室を挟んで3層構造になる事で効率的な振動抑制とヨーイング制御を行なっているためマウントに亀裂が生じて駄目になるとダンパーの役目をするそれらのものが失われて機能しなくなります。
新しいマウントに替えてエンジンを吹かすとエンジン本体が右側回転方向に実に2cm近くも動くのが判る程でその違いは歴然です。 車両フロント荷重の大半を占めるエンジンとATの荷重が効率よくダンピングされるため走行時もまるでフロントショックを新調したかのような挙動を示してくれます。
投稿: たけ | 2009年1月24日 (土) 21時02分
それとエンジンマウントを交換するときは必ずATマウントの車台側ベースに接続するナットも外してからエンジンをリフトするようにして下さい。 これをやらずに作業をすると確実にATマウントをブチ切ります。
投稿: たけ | 2009年1月24日 (土) 21時06分
たけさん、ご指摘ありがとうございます。
エンジンマウントを交換したら古いほうをぶった切ってみたいと思っています。
一時、中の液体を圧入して足したらどうなるか試してみたくなったのですが、封入されている液体が何なのか分からずに断念しました。分析のために穴を開けてしまうと戻らないので…。(笑)
特許検索ではヒットせず、何かの記事でエチレングリコールのような水溶性のものと見たような気もしつつ、そのままになっています。普通は鉱物油だと思うのですが…。
投稿: otto | 2009年1月28日 (水) 13時34分
とりあえず綺麗なカットモデル資料を私のサイトのBBSにアップしておきました
投稿: たけ | 2009年1月30日 (金) 13時53分
たけさんこんばんは。
資料、拝見しました。やはり切ってみたくなるものなんですね。(笑)
中の液体の分析、チャンレジしてみます。
投稿: otto | 2009年2月 1日 (日) 21時30分