ペダルストロークと鳴き止めシム~ステージア
上の写真のとおりステージアのパッドには、他の日産車でと同じように、樹脂コーティングの鳴き止めシムに加えてキャリパーピストン側に偏磨耗防止用と思われるもう一枚のシムが入っています。そしてこれらのシムが、2枚ともかなり凹凸に変形しているのです。
パッドキャリアからキャリパーを外すときに、ほとんど抵抗なく抜けてきたことから考えても、ピストンシールによる通常のオートアジャスト代に加えて、このブカブカしたシムの凹凸によってもいくらかピストンが押し戻されているようです。シムの一部には錆で膨らんでいるようなところもあり、当然、これもペダルタッチに悪い影響を与えるでしょう。
どうやら、乗っているうちにシムの凹凸がだんだん酷くなってきてペダルストロークやタッチに異常を感じるようになったようです。過去の記事で自分がペダルストロークについて書いていないのは、その時にはまだ不満を感じるような状態になかったのでしょう。
ちなみに750の場合は、鳴き止めシムがパッドに接着されているうえに、偏磨耗防止用のシムなどという物も入っていないのでこのようなブカブカは発生しません。それでも偏磨耗など発生しないところが面白いところですが、そう言えば急制動時のタッチが変化したという記憶もありません。今まで気付きませんでした。
以下、シムの凸凹等によるピストンの戻り量とペダルストロークについて簡単に計算してみました。
まず、キャリパーピストンの直径はフロント:φ56.5、リア:φ37.5。マスターシリンダーはおそらく15/16inchです。ステージアのブレーキはX字配管らしいので、タンデムマスターシリンダーの片方ずつが、それぞれX字に前後のキャリパーを押すことになります。
シムの厚みはノギスで大まかに測ったところ、偏磨耗防止用シム=t0.5、鳴き止めシム=t0.8。シムの変形で、少なくとも偏磨耗防止用のシムの厚さ分くらいはピストンを押し戻していそうですので、ピストンの戻り量(=パッドの浮き)を大雑把に0.5mmとします。
つまり、フロント:φ56.5、リア:φ37.5のキャリパーを、それぞれ0.5mm動かすのに必要なペダルストロークはいくつか、という問題ですね。
電卓をピピピと押すと、答え、約15mmとなりました。
う~ん、なんとなく納得できる数字・・・です。これくらいの違いがあれば体感できて当然です。
計算では浮きを0.5mmとしましたが、本当はもう少し浮いているようにも思いますから、『ふんわりブレーキの主犯はパッドのシム』ということで一件落着にしたいと思います。
当たり前のことを長々書いてすみませんでした。
学生のころは何も考えずに
『シムは外す』
ばかりだったのですが、その後20年弱経って、ようやくシム外しについて納得した私でした。(笑)
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