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2008年2月17日 (日)

屋根裏換気扇(2)

前に紹介したナショナルの屋根裏換気扇、少々高すぎるので自作することを検討中です。

ナショナルさんのものは、屋根裏の高いところ、そして階段室上の2箇所から空気を吸って家の外に出す構造です。屋根裏からの伝熱を防ぎつつ、室内の高いところにある熱い空気を屋外に出すことによって家の中の温度を下げようという考え方のようです。

この構造では、断熱ラインの内側にある階段室からも空気を抜いてしまうわけですから、せっかく冷房された部屋に断熱ラインの外側の熱気を取り込むことになりますし、24時間換気が働いている気密性の高い家の場合は、負圧がそちらの換気と喧嘩して、下手をすると外気が逆流して来るようなことになったりはしないかと思います。

というわけで、私としては、断熱ラインの内側の空気には一切触れず、屋根裏の熱気を外に抜くだけの構造で作りたいと思っています。

まず決めなければいけないのが、空気の入口と出口ですが、積水ハウスの勾配屋根の場合、標準で棟換気構造になっていますから、空気の入口と出口は予め用意されています。

軒裏と外壁の間の全周に設けられたスリットが空気の入口になっていて、棟の一番高い部分に設けられた棟換気口が空気の出口として機能するようになっています。

その棟換気口を屋根の内側から見たのが下の写真です。

Img_6660

野地板が合わさるところに若干の隙間があるのがお分かりいただけるでしょうか。夏の間、屋根裏で温まった空気はここから排出されることになっています。

本来であればこのスリットから排気したいところなのですが、構造的にちょっと工作が面倒そうですし、せっかくの自然換気機能を殺すことになってしまうので、今回は小屋裏部屋に取り付けてあるパイプファンの排気ダクトを屋根裏換気用に転用して排気することにします。

このダクトは屋根中央付近から外壁を貫通して外に通じていますし、口径もφ150あるので、騒音を無視して高圧ファンを使えば1,000m3/hくらいまでは排気できるでしょう。今回の用途にぴったりです。積水ハウスご自慢のダインコンクリート外壁にDIYで穴を開けるのは少々はばかれますから、このダクトがあってラッキーでした。

そんなわけで、外気の吸気は標準施工どおり外壁と軒の間の全周から。屋根裏換気装置の吸気口は屋根裏中央付近の高い位置に設け、排気は既設のダクトから。これなら標準の棟換気機能には全く影響を及ぼさずに機械換気を追加できるわけです。

あとは換気風量を決めるだけ…なのですが、この設定が悩めます。換気量が大きければ大きいほど良いかというとそうでもないと思うからです。

その理由は、

①換気量が大きいほど効果があったとしても、無視できないほどの電気代がかかっては困る。

②換気量が大きくて断熱材表面での空気流速が上がってしまうことは断熱という観点からは好ましくない。(風呂のお湯をかき混ぜると熱く感じるのと同じ)

 

そんなわけで、屋根裏換気の記事はまだ続きそうです。(笑)

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コメント

面白くなってきましたね!
我が家は小屋裏の物置が結構暑くなるので、換気扇を付けようかと考えていたんですよ。
参考にさせていただきます。

家本体に加工の必要がないので、ファン本体を入手してしまえばダクトをつないで配線を屋根裏部屋のコンセントにつなぐだけです。

けっこう簡単かも…と思ってますがどうなりますか。やてみると、ということもありますからね。

引き続きレポートいたします。

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