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2008年2月25日 (月)

正しいギア比~何を求めるのか

少し前の記事で書いた750の燃費、最新の日本車たちと比べればあまり芳しくありません。

しかしながらその責任の大半は、設計的に本当に素直に設定されたギア比にあるように思います。きっとこの車の設計者は、100km/h巡航の燃費よりも、最高速までの加速性能を重視したのでしょう。

750の100km/hでの回転数は2100rpm。最高出力発生回転数は5200rpmですから、もしもそこまでエンジンが回れば車速は約250km/hに達することになります。リミッターがそこで動作するかどうかは別として、Cdと前影投影面積を考えると 300psの出力では確かにそのあたりが最高速になるでしょう。

まさに、『エンジン出力を使い切って最高速に結びつける』ような『正しいギア比』になっているということです。

ギア比を下げて、例えば100km/hを1800rpmで走るようにすれば燃費を向上させられることは誰でも知っていることですが設計者はそうしなかった。燃費を向上させることよりもエンジン性能いっぱいの最高速を発揮させることを選んだのでしょう。

日本の車でもZ32は同じ方向性で作られているようで最高出力発生回転数=最高速的なギア比でしたし、一昔の車は基本的にそのような設定だったように思います。

 

一方、そういう考え方とはだいぶ違った設定になっているのがNM35のステージアです。

100km/h巡航の回転数は1800rpmくらい。もしも最高出力発生回転数の6400rpmまで回したら360km/h!です。

『ステージア速い!』

ではなくて、要するに5速で最高速が出る設定にはなっていないわけです。

では直結の4速で最高速が出るのかというとこれも無理があって、最高出力発生回転数まで回したら300km/hくらい出てしまう計算になります。

つまり、エンジンが回りきる最後のギアである3速が吹けきった後は、重すぎる4速のために、エンジンの最高出力発生回転数まで達さずに速度がサチュレートしてしまう・・・そんな感じになるのではないかと思います。

せっかくのエンジン出力を活かせないということになるわけで、ドライバーは、ギアが4速に上がった途端にガクンと力を失うように感じるでしょう。エンジンにとってはきっと本当に不本意なことです。(笑)

そしてふと思ったのですが、もしかするとこのへんが、『日本車が高速で遅い』と言われる理由ではないでしょうか。べつにエンジンの力がないのではなくて、燃費稼ぎのためのギア比が高速での加速性能をスポイルしてしまっているということで。

仮にステージのエンジンの最高出力回転数で250km/hに達するようにするならば、100km巡航の回転数は2560rpmほどになるでしょう。これに合わせて5段のギア比を切って行けば、その燃費と引き換えに今よりも遥かに速い車ができるはずです。

他の車も見てみました。妻のカローラフィールダー(1ZZ-FE1800cc)の100km/h巡航時の回転数は2600rpmくらいです。最高出力136psを6000rpmで発生するので、そこまで回ったとすると速度230km/h・・・。これも巡航燃費狙いのギアリングですね。エンジン出力と最高速は一致しないでしょう。(笑)

逆にインプレッサ、ランエボ等は100km/hを2600rpm前後で巡航するようですが、こちらは出力が大きいので、踏んで行けばエンジンは吹けきるのでしょう。そこまでの範囲を最高の加速で駆け抜けるという設定なのだと思います。

 

まあ、本来はギア比に『正解』も『不正解』もないわけで、各車それぞれ、その車の狙いに応じた『正しいギア比』なのですが、ギア比を見ると、なんとなくその車を設計した人の気持ちがわかるような気がして面白いと思いました。こんなこと、いまさらですけどね。(笑)

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