燃費のこと~走行速度との関係(1)
一定の抵抗に逆らいながら物を一定距離動かすのに必要なエネルギーは
W=F×S (W:仕事(エネルギー) F:走行抵抗 S:距離)
で表されます。
車で言えば一定の距離を走るのに必要なガソリンの量と考えても良いでしょう。
ここで『F:走行抵抗』は、速度に拠らずほぼ一定の値である『タイヤの転がり抵抗』と、速度の2乗に比例する『空気抵抗』の合計です。
速度を上げればこの『空気抵抗』が大きく増加しますから、同じ距離を走るのに必要なエネルギーは増加、つまり燃費が悪化します。
『早く走れば短時間で走り終わるのだから燃料だって食わないのではないか?』
とも思えるのですが、速度を2倍にすれば時間は1/2になりますが抵抗は4倍です。残念ながら短時間で走れる以上に抵抗が増えてしまいます。
詳しくは燃費にうるさい運送車両屋さん(いすゞ)のページをご覧ください。
速度を上げたほうが燃費が良くなるように感じることもあるのですが、私としては
『速度を上げて巡航できるような環境で”不必要な加減速をしなかったために”燃費が良くなった』
のだと理解しています。
一部の特殊なエンジン(常用領域で動かないような大きなタービンを付けて極めて圧縮比を低く設定したエンジン,高回転を狙ってアイドリングもままならないようなバルブタイミングにしてしまったエンジン等)では低い回転数で極端に燃料消費率が悪化することもあるでしょうけれど、100km/h→140km/hで抵抗は2倍ですからね。速度の影響のほうがずっと大きいと思います。
・・・ということで、実際に同一場所を速度を変えて走ってみてその燃費を調べてみようと思います。
幸い高速道路を通勤に使っているので、キロメーターポストを見ながら一定の区間を走る時の燃費を車載の平均燃費計で確認すれば比較的条件の揃った燃費データが得られそうです。車速はオートクルーズで設定し、勾配の影響をキャンセルしたければ上りと下りの平均を取れば良いかと。
さてさて、どんな結果になるのでしょうか。
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コメント
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常々気になっていた事です。結果を興味心身で楽しみにしています!
投稿: koge | 2008年1月23日 (水) 22時24分
わたしは
『速く走れば燃料食わないのでは?』
派です。(笑)
投稿: shalo | 2008年1月24日 (木) 21時26分
kogeさんこんばんは。
理科の試験問題的な解答では記事のとおりなのですが、私も自分の疑問に終止符を打つべく実験に挑みます。(笑)
疑問の余地が無いくらい奇麗な結果が出ると良いのですが…!
投稿: otto | 2008年1月24日 (木) 21時54分
shaloさんこんばんは。
私も本当は「ある程度スピードを上げた方が燃費が良いのさ!」という結果を以て少々踏み加減にしておきたいと思っています。(笑)
が、理屈上は上の記事のようなわけで…。
どうなるのでしょうか??
投稿: otto | 2008年1月24日 (木) 21時56分
エンジンごとに、一番エネルギー効率が高い回転数というのがあると思うのですよ。
最大トルクを発生する回転数とか。
その範囲で使用するのが最も燃費が良いんじゃないかな~って思うんです。
テスト結果楽しみにしています!
投稿: shalo | 2008年1月25日 (金) 02時04分
燃料消費率のグラフは全負荷のときのことしか書いていないのが困るんですよね。
紙の上で考えるためには部分負荷も含めた「負荷率-回転数-燃料消費率」のマップが必要なんですが750のエンジンのマップなんてどこにも無くて・・・(笑)
それで実際にやってみることにしたわけです。
今朝までにだいたいの結果は出ました。お楽しみに~。(笑)
投稿: otto | 2008年1月25日 (金) 09時01分