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2007年7月30日 (月)

住宅の保証について~建築士さん

多くのホームぺージで、建築士さんと家作りを行えば施工業者から独立した立場から適切な監理が行われ、建築におけるトラブルが少なくなると書かれています。

確かに設計施工を一体で発注した場合は、第三者によるチェックが入らないので施工上の不具合があったときにも社内の馴れ合いやでコトが進んでしまう可能性があるでしょう。その点については建築士さんによる監理は有効に機能すると思います。

ところが、保証ということを考えると、「あれ?」と思うんですよね。

私が理解したところでは、建築士さんと家を作る場合、建築主と建築士さんは「業務委託契約」を結び、建築士さんに設計監理を行わせます。

また、多くの場合、建築士さんは自分で全ての工事を分離発注することはなく、自分の経験から適切な建築業者を建築主に紹介するなどして、実際の工事はその建築業者が行います。建築主はその建築業者と「建築請負契約」を結ぶことになります。

建築士さんは設計・監理を行い、建築業者は工事を行います。

さて、ここで問題です。

出来上がった住宅に対する保証は建築士さん、建築業者のどちらが行うのでしょうか?

住宅品質確保促進法(品確法)による最長10年間の瑕疵担保責任は、「施工者か売主」が持つことになっています。

注文住宅の場合は「売主」は存在しませんから、建築主が「建築請負契約」を結ぶ相手である「建築業者」が答えです。

もちろん、裁判までする積もりなら色々と責任の持って行きようはあるのでしょうけれど、裁判にかけるまでもなく、品確法において消費者側に比較的有利に責任を明示しているのは建築業者に対してであるようです。

ここのところ、微妙な歪みがあるように感じるのは私だけでしょうか?

原則として施工者たる建築業者は、設計と監理を行う建築士さんの図面どおりに施工しなければなりません。そのため、建築業者は監理者の言うとおり、図面どおりに誠実に施工を行ったとします。

ところが、建築士さんが設計を間違えていました。住宅が完成してから、例えば耐震性(構造耐力上主要な部分)に問題があることが分かりました。

さあ、どうなるのでしょう。

建築主から見れば、品確法に基づいて賠償請求をする相手はたぶん建築業者です。建築士さんではないようです。建築業者さんの立場で考えてみたら、「そんなご無体な」・・・という気がします。当然、賠償については、もめそうです。

つまり、瑕疵への賠償対応を明確に義務付けられていない建築士さんが設計と監理を兼任して良いのでしょうか、ということです。仮に何らかの方法で賠償責任を負わせたとしても、現実的には賠償能力も問題になるでしょう。

「責任を負うものが責任ある仕事をする」、とまでは言いませんが、設計と監理をまとめて建築士さんにお願いした場合、その点が少し疑問です。

一番良いのは、建築士さんの業務領域が、他の建築士さんによって再チェックされるやり方でしょうね。

建築業者さんに設計、施工を一括して依頼。建築業者の建築士さんが設計を行い、施工前に自分で雇った第三者の建築士さんに設計、施工を再チェックしてもらう形です。

これならば責任の所在も不明確にならないでしょうし、他人の仕事をチェックするわけですから、チェックの確実性も増すように思います。

ただし、認定工法のプレハブメーカーで建てる場合は、第三者の建築士さんではその工法における詳細仕様をチェックできないようですので、ちょっと話が違うかも知れません。

巷にあふれる「建築士さんにお願いしさえすれば良い家作りが出来る」的に書かれたホームページを見て、ふと、そんなことを思いました。

ピント外れだったらゴメンなさい。

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