保護塗膜の除去
私の車のエンジンには、何かの塗装がかけられています。おそらく呉シールコートのような保護剤の類だと思うのですが、これが経時変化で黄色く変色していて非常に見栄えが悪くなっています。その様子はサクションパイプのホースバンドのところを見るとお分かりいただけると思います。これは決して油汚れなどではないのです。
そんなわけで、以前からこれを落とそうとしているのですが・・・、これまでどうしても落とせませんでした。
今まで試したのは、
- 水(笑)
- エンジンフォーミングクリーン
- ブレーキクリーナー
- キャブクリーナー
というところ。
特にキャブクリーナーはかなり色々なものを溶かすので後施工の塗膜くらい簡単にと思ったのですが、これが全く歯が立ちません。ウレタン系、あるいはエポキシ系のような反応硬化型の塗膜なのでしょうか。でも、そんな取り返しのつかないものをエンジンに塗ったりするでしょうか。
塗装されているのが金属の部分だけなら剥離剤を使うこともできますが、樹脂部分(塗装面も)にもかけられてしまっているので剥離剤はちょっと使えません。エンジンルームが剥げちょろけになってしまいますから。
うーん、と考えて放置していたところ、思わぬところにヒントが。
それは家のワックスです。最近のワックスは昔のように本当のワックス(蝋+油脂+溶剤)ではなく、ほとんどが水性樹脂塗料のようなものになっています。
我が家では引き渡し前のクリーニングで塗られたワックス作業が雑でかなりの異物がワックス塗膜に塗りこまれていました。部分的に汚らしいところがあるのでワックスを剥ぎ取ろうとして色々がんばったわけですが・・・、これがとれないのです。
さすがにキャブクリーナーでは下地も痛めると思って試しませんでしたが、このワックス塗膜、少なくともブレーキクリーナーには全く溶けません。
ん?溶剤に溶けない透明皮膜・・・?
エンジンルームと同じ雰囲気です。
調べてみると、床用の樹脂系ワックスは”アルカリ可溶”だそうです。ワックスを塗り直す前の下地処理剤として専用のリムーバーも売られていますが、マジックリン等のアルカリ性の洗剤であれば同じようにワックス塗膜を落とせるようです。実際に家の床で試してみると、きれいに落ちます。
と、いうことは。
はい、正解でした。(喜)
あれほど頑固だった塗膜が緩んで浮いてきます。高圧洗浄機をかけると表面から塗膜がどんどん剥げて行きます。黄色い塗膜とはこれでおさらばです。もっと早く気付いていれば・・・。
とはいえ、下から出てきた金属、樹脂部品の表面が非常にきれいだったのはこの塗膜のおかげだったのでしょう。無塗装のアルミが白く粉を吹いたようになっているエンジンってけっこう見かけますから、そういう意味では「自分が黄色くなることで部品を護った」優秀な保護剤だったと言えると思います。いったい何処で施工されたものなのかという謎は残りますが。
何れにしても、これからしばらくはエンジンルーム洗浄で楽しめそうです。(笑)
※ サクションパイプの曲がりを見ると、エンジンマウントの変形でエンジンがだいぶ下に落ちてしまっているのが分かります。軽く10mmくらいは落ちていそうです。アイドリング振動への影響については意見が分かれるところのようですが、ここも近々いじってやる必要がありそうです。
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コメント
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こんにちは、順調に仕上がっていっているようですね(^^)
エンジンマウントやミッションマウントの件ですが振動対策としての効果はあまり期待しないほうが良いと思います、振動原因のほぼ9割以上がエンジンそのものにある事は整備を煮詰めていくと序々に見えてきます。
これらのレポートはBBSの45-46頁ぐらい前の辺りにだしていますので参考にしてみて下さい、ちなみにエンジンマウントの交換はサブフレームを降ろしたりエンジンクレーンで吊るなどしてスペースを確保するのが結構大変です上方向はエンジンとミッションがボディ干渉するので基本的にはサブフレームを降ろさなければなりません。
V12の整備を進めていくにつれ知恵の輪がうまくなるような気がします(笑)
投稿: たけE32 | 2007年5月 1日 (火) 18時45分
おかげ様で作業はぼちぼち進んでいます。
先ほど、たけE32さんのBBSを一気読みさせていただきました。たけさんはじめ、みなさまの情報量に感心いたします。
リンクにあった海外のページもざーっと読んでみようと思いますが、こちらは語学力の問題でちょっと時間がかかりそうです。(笑)
色々なサイトを徘徊してディーラー以外での部品手配の方法もなんとなく分かってきたような気がしますので、現物を眺めながらゆっくり考えてみます。
その前に致命的なトラブルが起きませんように。(笑)
投稿: otto | 2007年5月 2日 (水) 19時15分