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2007年3月 2日 (金)

750iL写真集(4)

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750iLは、E32の7シリーズで上級グレードだった(トップはハイライン)ため、内装にも十分に上質なものが使われています。

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センターコンソール周りも含めて全て革張りの内装。もちろん、トリムパネルは「木目調」ではなく、「木目」パネルです。鏡面仕上げは15年近く経った今でも輝きを失うことはなく、十分な質感を保っています。

車として必要であるかどうか、また、それを「高級」と表現するかどうかは見る人の主観に拠るところですから特にコメントしませんが、実物を見たときに感じる質感が、樹脂成型の内装とは明らかに異なるものであることは確かです。

184cmの車幅を利して、室内の開放感と安定感を両立しています。ボディー寸法はモデル時期が重なる初代Lexus(UCF10系)とほぼ同じ寸法ですが、内装が丸みを帯びていないことから、実質的な室内空間を広く感じるように思います。

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空調は左右独立です。狭い空間で左右独立にする意味があるのかどうか疑問だったのですが、実際にこれは有効ですね。たいてい、運転者のほうが暑がりですから。温度調整はダイヤルを回転させるシンプルな操作で行います。走行中にブラインドタッチで触るにはこれが一番です。

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前の記事でも書きましたが、ウッドパネルより下は、灰皿のフタも含めて、本当に全てが革張りです。全てが革張りであることを主張するようなしっとりとした質感は、今まで私が触れたことのある日本車にはまだ備わっていないものです。(センチュリー、そして最新のLexusにはまだ触っていませんが)

技術的に難しいことは何もないはずなのに、長らく日本車にそういった設定がなかったことは理解に苦しみます。コストと「ネームバリュー」の関係で、商品性がないと判断されたのでしょうか。

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トリムパネルのアップです。「象嵌」仕上げになっています。

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助手席側。

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ATセレクター周りです。ATセレクターにゲートが切られていないところが時代を感じさせます。操作感もあまり良いものではありません。このあたりは、妻のカローラフィールダーの圧勝です。

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ステアリングコラムの右下には鍵付きの小物入れがあります。

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私はここにETCユニットを収めています。もちろん、この小物入れの表面さえ本皮張りです。更にその下のペダルの上のカバーまで本皮張り。

1993年、バブルの力を得てさえ、そのころの日本車にこういう作りがあり得たかどうか。技術的に可能かどうかではなく、商品として成り立つかどうかというところに、文化と富の深い差があるように思います。東インド会社以来、富を蓄積し続けた彼の国々との差とでも言いましょうか。

ある日、小物入れのノブが外れてバネが飛び出してきた(笑)ことには目をつぶりましょう。

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助手席のグローブボックスです。

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凝ったヒンジのおかげで、ここまで引き出すことができます。ボックスの右側に付いている白いものは純正装着のハンディーライトです。いつも充電されて壊れることが前提になっている装備・・・かもしれません。(笑)

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助手席側から見たセンターコンソール。

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助手席のドアトリムです。後席と同じくレザートリム。

ドアの開閉の感触は独特です。軽量化された最近の車の「パムッ」というのとはだいぶ違い、重い鉄板を閉めるような感じで「ドンッ」と閉まります。「とりあえず重く丈夫に作りました」ということで、これはこれで正解・・・なのかもしれません。

  

「・・・でも中古なんでしょ?」

「ボロで安いんでしょ?」

という方は、車の評価基準を別にお持ちですから、1993年製のこういったものは好まれないと思いますが、モノの価値をモノ自体から判断する方には、コストパフォーマンスの面から考えて、こんなものもなかなか面白いのではないかと思います。

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コメント

古い中にも渋さがあっていいんじゃないでしょうか・・・^_^;

うちも次の車を選考中(-。-)y-゜゜゜
http://www.e-kurumakaitori.com/
ここで見積をとって、今結果を待っているところなので、結果次第で、車種が変わるかも!?

日本車の革張りシートといえば、「テカる。硬い。滑る。」と三拍子揃っていることで有名ですよね。(笑)
あれは、日本人の俄か上流階級の方々のファッションのせいで、そうせざるを得ないようです。
つまり、ジーンズです。
ヒップポケットにリベットの無いタイプだったとしても、あの生地、仕立てのせいで、しなやかなレザーだとすぐに駄目になってしまうようです。
以前マセラティビトゥルボに乗っている方とお知り合いになり、クルマを見せていただいたことがあります。
そのシートは、見事にボロボロでした。
せっかくのイタリアンレザーが!!!

ありゃ。
名前書くの忘れてましたね。
2007年3月 5日 (月) 02時08分のコメントはわたしです。
失礼しました。

みやびさん、こんばんは。
良い乗り換えができると良いですね。

お名前の書きこみ、大丈夫です。shaloさんだと思っていましたから。
ご覧になったのが何色だったのか分かりませんが、ビトゥルボの内装というと、なんとなくタン色のイメージがあります。きっときれいな革だったのでしょうけれど、勿体ないですね。
昔、ジーンズのカタログで「Leeは馬の鞍に傷を付けないようにリベットを使わない」と書いてあるのを見たような気がします。しかしリベットなしでもダメでしたか。(笑)
750のシートが比較的きれいなのは、私も前オーナーもあまりジーンズで乗らなかったからかも知れません。あ、べつに「俄か○○」かどうかという話ではなく、単に洋服の趣味の問題ですが。

ありゃ。バレてましたか。(笑)
ビトゥルボのシート色は、まさにタン色でした。鋭いですね。
あの辺のクルマは、総じて耐久性なんて考えてなさそうなところが魅力なんでしょうけどねー。

「耐久性を心配される方にはお乗りいただかなくても結構です」とか言われそうです。(泣)
そんなわけで、みなさん足車をお持ちなんでしょうね。1台走らせるためにサポートカーが1台・・・。効率悪いですねえ。(笑)

そうそう。
で、結局便利に使える足グルマばっかり乗ってしまう。。。
メインのはずのクルマは埃まみれ。。。
あー。

そんなわけで今日もステージアで出勤です。(笑)

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  • 徳永幾男: セイコーダイバーズウオッチ進化論 (ワールドムック 1078)

    徳永幾男: セイコーダイバーズウオッチ進化論 (ワールドムック 1078)
    セイコー社が普通に出しているであろう資料を継ぎ接ぎしただけの本。内容に伝説を求めてもパッキンについてもダイバーからの手紙についても同じことを繰り返し書くばかりで何の面白味もない。いかにネタが無いのかを自分で白状している感じ。 技術的な意味での興味からも全く期待はずれ。PTFEの方がガス(He)透過率が低いというデータを載せながら、何故PTFEではない材料を採用したのかの説明もない。(所要最小面圧が理由だろうが) そして、面白くない一番の理由は他社や他社製品との具体的、定量的な比較がないこと。他製品に対する優位性があってこその「進化」だろうに。件のダイバーの手紙に「どれもこれもダメ」と書いてあったという問題提起の話だけで、実際のHe飽和潜水でセイコー製がその問題を解決したのかどうかの裏付けがない。 著者は実績ある時計専門の機械屋さんのようだから出版に当たって名前だけ使われたのだろうと思わずに居られない。 最近で最も損したと思った本に認定。 (★)

  • ウイダー: ウイダー・トレーニング・バイブル (ウイダー・トータル・フィットネス・シリーズ)

    ウイダー: ウイダー・トレーニング・バイブル (ウイダー・トータル・フィットネス・シリーズ)
    10年くらい前に買った本書を再読。紹介されているトレーニング種目は多く、運動競技別のメニューも紹介されている。また、反復可能回数を基準にした重量設定の方法も簡単に紹介されているが、「漸進性の原理」にはほんの一言二言触れているだけで、トレーニングが進んだとき、どのようにウェイトの重量を増やせば良いのかについては殆ど記載がない。唯一、「導入段階のトレーニングプログラム例」の中に「最終セットで15回出来るようになったら2.5kg増す」というような記載があるのみ。確かに重量設定の方法を逆読みすれば目的とする効果が得られる反復回数となるように重量を増やして行くべきということは分からなくもないが一般には分かりにくいだろう。明らかに初心者向けの書籍なのに、その点に関するガイドが不足していることに疑問を感じる。厳密に言うと用い方が違うとしても、8×3法なり5×5法なりのような、分かりやすいウェイト重量調整の判断基準が欲しい。ウェイトを増やして行くこと自体が目的にかなり近いことであって、他のことはその手段なのだから、ウェイトの増やし方には章をひとつ割いても良いくらいだと思うので。 (★★)

  • クリス アセート: 究極の筋肉を造るためのボディビルハンドブック

    クリス アセート: 究極の筋肉を造るためのボディビルハンドブック
    内容は運動強度と栄養摂取に関する原則に特化しており、個別の運動についての詳細は含まれていないので注意。挿絵以外に図表は含まれない。 (★★)

  • マイケル ルイス: フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち

    マイケル ルイス: フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち
    読書中

  • バートン・マルキール: ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理

    バートン・マルキール: ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理
    主張には一貫性があり差し替えられた最新のデータに対しても矛盾がない。最高のリターンを得るためにベストな方法ではなく、普通の人が十分な(とは言えかなり良い)リターンを得られる可能性が高い方法を明確に示している点で個人投資家にとって最良の書ではないだろうか。株式、債券の範囲で投資を始めるなら、まずは歴史に裏打ちされたこの本を読んでからにすべき。投資窓口で投資商品を販売する方々も、この本を読んでから個人投資家に接すれば無駄な問答が無くなるように思う。まあ、そんなことをしたら彼らが自己矛盾に苦しむことになるが。 (★★★★★)

  • フレデリック ドラヴィエ: 目でみる筋力トレーニングの解剖学―ひと目でわかる強化部位と筋名

    フレデリック ドラヴィエ: 目でみる筋力トレーニングの解剖学―ひと目でわかる強化部位と筋名
    主な筋肉については起始と停止位置がその筋肉単独の状態で図解されているが、せっかくなら運動状態の図についても、その運動が主題にする筋肉だけを単独で図示してほしかった。その方が、その筋肉がどのような方向に力を発揮するのか、どのような方向に動作すれば筋肉に効率よく刺激を与えられるのかが分かりやすくなるように思う。筋肉の起始と停止位置が分からない図であれば、なにも表皮を剥いで筋肉を露出させた状態で運動の様子を描く必要がないのでは。 (★)

  • 荒川 裕志: プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典

    荒川 裕志: プロが教える 筋肉のしくみ・はたらきパーフェクト事典
    筋肉が骨格と共に各々単独で図解されており筋肉の骨格への付着(起始,停止)位置が分かりやすい。図を見ればどのような動作が筋肉に刺激を与えるのかが想像できる。同シリーズのトレーニング編にも興味が湧いた。 (★★★★)

  • ウイダー: ウイダー・トレーニング・バイブル (ウイダー・トータル・フィットネス・シリーズ)

    ウイダー: ウイダー・トレーニング・バイブル (ウイダー・トータル・フィットネス・シリーズ)
    (★★★)

  • 世界文化社: Octane日本版 Vol.12 (BIGMANスペシャル)

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    素敵なグラビアを堪能。 (★★★)

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