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2007年3月14日 (水)

ビルトインガレージと排気ガス

Img_3245

ガレージからの排気ガスの処理に困っています。

左排気の750の場合、私の部屋からガレージに抜ける扉の前にちょうど排気管が来てしまうこともあって、エンジンをかけたまま部屋に出入りすると、ガレージの換気扇を強で回しておいても、一気に部屋の中に排気ガスが入ってきてしまいます。

おそらく、24時間換気が動作している上に家全体の気密性が高いために、一箇所でも開口ができると、そこから集中的に外気を吸ってしまうことが原因なのではないかと思っています。

ガレージの入り口も気密性が高ければ、そこまで集中的に部屋に排気ガスを引き込むことはないでしょうけれど、うちの場合はガレージの入り口が単なるスチールシャッターなので、家のほうから換気扇が空気を吸っていれば、ガレージのシャッターからどんどん空気が入ってきて、24時間換気システムが私の部屋を通して家の中に排気ガスを取り込んでしまうわけです。

私の部屋に一旦排気ガスが入ってしまうと大変です。またまた24時間換気の所為でしょう。時間をかけながら、家中にその匂いが拡散してしまうのです。そして私の部屋とガレージの間のドアを閉めてしまうと、それ以上外気が入ってこないために、その後の匂いの引きが非常に遅いのです。

これ、気密性が高いことの裏返しだと思います。一旦家の中に入ってしまったガスは、外から新しい空気が入ってこないために、排気だけの力では決して換気できないのです。

それが証拠に、排気の匂いは初めのうち

ガレージ > 私の部屋 > 階段 > 2階廊下 > 寝室(2階)

となっているのですが、ガレージと私の部屋の間のドアを閉めてしばらくすると、

私の部屋 > 階段 > 2階廊下 > 寝室(2階) > ガレージ

という順番になってしまうのです。

ガレージは入り口がつーつーのシャッターなので、ガレージの換気扇さえ動いていれば、新しい外気がたくさん入ってきて、さっさと匂いが引いてしまうというわけです。

解決方法としては、下のようなことが考えられます。

① ガレージの排気ブロアを強化する

家の24時間換気システムよりも大きな負圧を出せる排気ブロアをガレージに取り付ければ、部屋への排気ガスの進入はなんとか防げるはずです。ただ、ガレージの入り口のシャッターがつーつーなので、それでも負圧を出せる排気ブロアというのはものすごいものになると思います。また、全体の空気の流れを考えると、地面に近いところに排気の勢いに勝つほどの空気の流れを作る換気設備というのは、ちょっと非現実的かもしれません。

② ガレージ換気設備の位置を変更する

ガレージのシャッター寄りに排気設備を移動し、マフラー近くに外気導入口を付ければ、ガスの流れが部屋→屋外となるはずです。ただし、中途半端な風量では、シャッター部分から吸った空気が短絡して排気されるだけになるでしょう。

③ 専用の排気ダクトを設置する

マフラー近くに専用の排気設備を付ければ、当然のことながら家の居住スペースへの排気の侵入は防げるでしょう。費用がかかることが難点です。

④ 自分の部屋を陽圧にする

自分の部屋に外気導入型の換気扇を取り付けておけば、ガレージからの排気ガスの進入を防ぐことが出来そうです。ただ、ドア部分での制御風速を、車からの排気の勢いに勝つほどのものにするには、相当の導入空気量が必要になりそうです。

結局のところ③が一番現実的なような気がしてきました。

設備を研究してみます。

建築の計画の段階で排気風量は十分に検討したつもりだったのですが、どうやら計画が甘かったようです。

ちなみに使用換気設備は、W3.5m×L6.5m×H3.5mのガレージに対して、三菱電機のVD-20Z6-BL型1基です。

仕様書によると静圧ゼロの状態で毎時516立方メートルの風量、最大静圧は約280Paです。換気回数としては毎時7.6回ですからそれほど不足とも思わなかったのですが・・・。

これからビルトインガレージを計画される方は、同じ失敗をされないよう、ぜひ、十分にご検討ください。

 

次は自分として成功だったと思っているガレージの防音性能についてです。

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コメント

実はガレージの排気ガスについては我が家でも問題の一つです、自宅の車庫は完全なオープンガレージで屋根や壁の類は全く無いのですが巨大な車両サイズの都合上排気管がちょうど玄関扉に向かい1m程の距離に停めることになります。

ここで冬場に暖気運転などをすると遮蔽の無い外にも関わらず5Lの排気量は容赦無くサッシュドアの上下隙間から進入してきます、ご存知のように排気ガスは空気よりも軽く昇ろうとするため玄関に入ったガスは階段を昇り2階へと向かいます。 我が家も内気排出型の空気清浄エアコンシステムなので屋内は負圧状態で各扉や窓の隙間から外気が吸い込まれる状態にありこれが排気ガスを呼び込む原因になっています。

花粉症の家族を考えれば外気を清浄して内気に排出する逆のタイプの空調システムのほうがよくこれならば排気ガス問題も含めて解決ができるんですが...

あー。やっぱりそうですか。
うちでも、ビルトインガレージにする際、一番の心配はガレージの臭いが居室へ入ってしまうことだったんですよ。
ottoさんのお考えのように③はかなり有効と思います。
ここのがメジャーですよね。http://www.yamadacorp.co.jp/
難点は高価なこと。。。我が家は断念しました。
もうひとつの問題は、この方式だと『吸うエリア』が限定されることではないかと思います。
ガレージ内にクルマがある状態での暖機運転には有効だと思いますが、外からガレージへクルマを入れる時には、うまくダクトの位置へ排気管が行くように車庫入れするのは困難ではないかと思います。
また、車内からリモコンでon⇔offできるようにしないと不便かと。
③と合わせて②も導入するのが良いのではないでしょうか?
拝見したところ、居室への扉の上に現在の換気装置があるようですので、この穴を吸気口に利用し、ガレージの反対側(扉から遠い位置)に排気装置を新設するというのはどうでしょう?
また、可、不可は分かりませんが、なんとかしてガレージ内を常時負圧にできればいいんでしょうね。
ガレージの気密を高めるために、シャッターの周囲にリップ状のシールを追加できないものでしょうか?


価格を度外視すれば、エアーカーテンという手もありますね。
個人の住宅に取り付けているのは見たことがありませんが。。。

もしもガスの進入を完全に防ごうとするなら、室内を陽圧に保つ管理が一番確実ですよね。爆発性の可燃性ガスによる爆発事故を防ぐためには、火花の発生し得る場所にエアパージをかけて管理します。
ただ、既存設備と全く逆(!)のことをしようとすることになるわけで、果たしてそれがどういうことになるのかさっぱり想像がつきません。
まあ、ファンが吸気であろうと排気であろうと、一定量の空気を入れ替えているのなら、同じことではあると思うのですが・・・。
運用と機器の両面からちょっと研究してみます。

仰るとおり、排気設備の場合は、空気導入設備と比べて、その排気口周辺の空気の流速(制御風速)がなかなか上げにくいという問題がありますよね。マフラーがダクトに近づくまでの間はどうしてくれるんだという問題です。
ですから、shaloさんのアイデアのように、既存の排気口を吸気口として活用して、新たにガレージの入り口付近に強力な排気設備を作るというのは非常に良いと思います。
一番簡単なのは、実はガレージ内でエンジンを回した後は、otto室のドアを開けず、シャッターから出て玄関から家に入る、ということだったりするのですが・・・。これから色々試しつつ、成果を御報告して行きたいと思います。

研究成果楽しみにしています!
うちのガレージはいまだに未完成で、換気装置そのものの取り付けも済んでいないので、実体験から参考になるようなことはお話できないんですよ。
申し訳ないです。
あと一ヶ月程すれば、24時間換気+有圧換気扇の効果をご報告できると思います。

こんな機能はいかがでしょうか。

こんな機能はいかがでしょうか。

http://shineidensetu.jp/

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