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2006年8月28日 (月)

木工事(4)

Dsc_3083_2 いや、やっぱり施工が間違ってましたよ。おかしいと思っていたんです。

先週末現場を見たあと、家で図面とを見直していたら「あれ?あそこ、そういう施工になっていたっけ?」というところが出てきまして、以前に現場で撮った写真を確認するとやっぱりおかしい。

なので今週末、現場に行った時に職人さんにその箇所の施工について訊ねたものの、なんだか話が要領を得ず、かつ、施工忘れの一部は認めるのに中途半端な取り繕い施工をしようとしているフシが感じられました。(あくまで私の主観ですが)

そんなわけで、その場はにこやかに引き上げてきて、家に帰ってから図面のコピーやら写真やらを付けて積水ハウスさんに問い合わせたんです。そうしたら、やっぱり施工不良であることが確認されたという次第。

実際には積水ハウスのI監督も、私が見る直前に現場でこの施工ミスに気付いて職人さんに是正を指示していたそうなんです。

が、I監督が出したはずの指示と、現場の職人さんが私に言った是正方法とが大きく違っており、これは怪しいということになってしまったわけです。

それにしても、現場の写真は何でも良いからとにかくたくさん撮っておいたほうが良いですね。今回の件も、施工途中のデジカメ写真がなければちょっと迷宮入り、と言うか、私もしっかりとした確信を持てなかったと思います。デジカメで撮ればタダですから、撮れるだけ撮っておきましょう。

3  話は戻って、その施工ミスというのは私の部屋の断熱材の施工方法に関することです。

私の部屋は床が標準仕様よりも500mm下がっているので、部屋が基礎立ち上がりの中にもぐり込むような形になっています。

ですから基礎の内側に断熱材(スタイロフォーム30mm)を貼ることになっていたのですが、束の上に床下地が張られてしまった今になってさえ、どう見てもその断熱材がありません。

なおかつ、本来であれば床下地のうち、壁に接する外周は図の赤い部分のとおり角材で支持されているはずなのですが、少し前の施工写真(このトピックのトップの写真)を確認すると、束を立てた段階で既に外壁と束との間には、断熱材とその角材を合わせただけの寸法が確保されていません。

状況から判断するに、どうやら断熱材も角材も施工されていない感じでした。

で、私はそれをまず先週の金曜日に積和建設のA監督に問い合わせたんです。結果、施工忘れが確認されたらしく、土曜日には断熱材が現場に搬入されていました。

Img_0934 しかし問題はそこからです。土曜日に現場の職人さんに「この断熱材は未だ施工されていなかったようですが、これからどう施工するんですか」と訊くと、現場の職人さん曰く、「床下地と基礎の間から断熱材を差し込んで接着する」とのこと。

こちらは以前の束の写真を見て、寸法的に床下地を支える角材も施工されていない可能性が高いことを知っていましたので、この段階で「怒」となりました。

断熱材を差し込んで接着するだけということは、この角材については処置しないという意味ですから。

だいたい、断熱材にしても写真のような隙間からきちんと差し込んで接着できるはずがないじゃありませんか。もうどう考えても正常な施工ではないでしょう。

で、積水ハウスのI監督に確認すると、「床下地をはがして角材についても図面どおりに施工するように指示しました」とのこと。

あれ~?

善意に解釈すれば、現場の職人さんが私に余計な心配をかけまいと「下地はがし」ということを言わなかったのかも知れません。

しかしですね、積水ハウスさんの設計ミスで生じた軽微な不具合については、自分にほうから「困るんですよね~、仕事が進まなくて」というような調子でベラベラしゃべるのに、もっと大きな作業を伴う(自分の)ミスについては口を閉ざしたり事実と違うことを言ったりっていうのは良くありませんね。正直言って、気分的には即刻・・・(^^)/=☆)です。

積水ハウスさんには言ってしまいましたよ。「あそこの工務店、大丈夫なんですか?」って。

ただ、積水ハウスI監督の対応は納得の出来るものでした。施工不良を率直に認めたうえで、是正についてはI監督が写真を撮って報告すると約束してくれましたし、その他、洋室と玄関の土間下に施工されているはずの断熱材についてもコア抜きによる確認を行うとのことです。

また、現場に対しても「施主に心配をかけるような言動がないように改めて指示する」ということでしたから、まずは問題なしというところでしょうか。

こちらもいったん疑いの目を持ってしまうと次から次へと心配になってしまうので、こういう対応はありがたいと思います。

内装工事は細かい作業の連続ですから、ぜひ慎重にやって欲しいところです。

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コメント

はー。大手でもこういう問題は起きるんですか。その建物に対する職人さんの理解度が低いことが原因でしょうか。『あれ?』という施主の素朴な疑問が最も的確なのかもしれませんね。わたしも写真を撮りまくることにします。
うちはトラブルが続出してアップが全く追いつきません。キーの叩きすぎで、遠からず腱鞘炎になる予定です。

こういうのは大手とかプレハブとか下請けとか、そういう問題ではないと思いますね。正直言ってあの作業者個人の問題かと・・・。素人の施主が承認図を見て理解できる内容がそのとおりに施工されていないんですから。
図面を見ていないとしか言いようがありません。
監理者はミスに気付いていたのでメーカー側のチェック体制には問題ないのですが、現場がその是正を指示通りにやらない、というか手抜きをしようとしていたというのはですねぇ、ちょっと常識はずれですよ。
今度問題があったらあの人には外れてもらいます。

書き手が腱鞘炎になるほどのトラブルとはいったい・・・?

読んだら私は眼精疲労になりますかね?

眼精疲労って!(笑)
読むと不愉快になると思いますので避けていただいたほうが良いかもしれません。わたしの文章もネチッコイですし(苦笑)。
ottoさんちも独自の仕様が多そうなので大変でしょうね。建築に携わる人間、個人々の責任と言うと確かにそうなんですけど、問題をメーカーがちゃんと把握できているという点では、やっぱり「大手」だと思いますよ。うちのメーカーは「職人まかせ」ですもん。職人が間違いない施工をしてくれれば何も問題ないんですけどねー。ま、物騒な世の中ですので、できるだけ個人攻撃は避けたいというのがわたしの本音です。

もう拝見しましたがなんとか大丈夫でした!
不具合についてはその場でまずきちんと伝えるのは良いことですね。私は初めから文書で伝えたがるので、いつも対応が1テンポ遅れたりします。
発生した不具合について私も個人攻撃はしたくないのですが、会社を通しても最終的に行き着くのは個人ですからね。難しいところです。

こんばんは、大工です。
積水ハウスの下請け工務店から仕事を頂いているんですが、年間何十棟と新築工事しています。が、”施主様は一生涯に一棟。”と、親方に教えられました。
お金を頂いてする仕事=プロなのですから、当然のことだと思います。若い頃は、理解できませんでした。
工務店>職人ですので大変ですが、職人=施主!親方に負けない格好良い職人になります。
積水ハウス繋がりでコメントさせて頂きました。

こんばんは。大工さん、コメント有難うございます。

仕事場でそう仰る親方も、そんな親方を目指されている大工さんも素敵ですね。
このようなコメントを頂戴して嬉しい気持ちになりました。

私も製造業ですので、物を作ってお客様からお金をいただく立場です。
やはり一番うれしいのは、自分の仕事がお客様に喜ばれたときです。私は格好良い製造業のオヤジを目指します。

今後ともよろしくお願いいたします。

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    徳永幾男: セイコーダイバーズウオッチ進化論 (ワールドムック 1078)
    セイコー社が普通に出しているであろう資料を継ぎ接ぎしただけの本。内容に伝説を求めてもパッキンについてもダイバーからの手紙についても同じことを繰り返し書くばかりで何の面白味もない。いかにネタが無いのかを自分で白状している感じ。 技術的な意味での興味からも全く期待はずれ。PTFEの方がガス(He)透過率が低いというデータを載せながら、何故PTFEではない材料を採用したのかの説明もない。(所要最小面圧が理由だろうが) そして、面白くない一番の理由は他社や他社製品との具体的、定量的な比較がないこと。他製品に対する優位性があってこその「進化」だろうに。件のダイバーの手紙に「どれもこれもダメ」と書いてあったという問題提起の話だけで、実際のHe飽和潜水でセイコー製がその問題を解決したのかどうかの裏付けがない。 著者は実績ある時計専門の機械屋さんのようだから出版に当たって名前だけ使われたのだろうと思わずに居られない。 最近で最も損したと思った本に認定。 (★)

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    筋肉が骨格と共に各々単独で図解されており筋肉の骨格への付着(起始,停止)位置が分かりやすい。図を見ればどのような動作が筋肉に刺激を与えるのかが想像できる。同シリーズのトレーニング編にも興味が湧いた。 (★★★★)

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