ブレーキ性能の限界
サーキットで繰り返し制動を行ってフェードによる制動力の低下が起こるというような特殊な条件以外では、ブレーキ性能の限界は単純にタイヤと路面との摩擦係数、そして車両の前後重量配分によって決まってしまいます。
ですから、通常は車のブレーキキャリパーを換えただけで、ここ一発の絶対的な制動力が増すということはあり得ません。
手動の測定ですが、Z32のブレーキローターを280mmの純正から324mmのR33 GT-Rローターに換えたときも、高速での減速時間は変わりませんでした。(⊿V=100km/h 2.8秒)
「あくまで貴方の腕の問題です。ABSを使わずにプロが素晴らしいコントロール技術でブレーキ制御すれば・・・」というご意見もあろうかとは思いますが、プロの足が4本あってブレーキペダルも4個あれば話は別ですが、ペダル1個では原理的に無理だと思います。(笑)
そういえば、これを書きながら思い出しました。昔、初代のセフィーロとHR30のスカイラインでブレーキング競争をしたときのことです。セフィーロはABS付きで普通のタイヤ、HR30はABS無しでV-GRIDクラスのスポーツタイヤを履いていたと思います。
結果、私の乗ったABS無しのHR30の完敗でした。100km/hくらいからで10m以上の差だったと思います。当時はショックでしたが、今から考えれば当たり前のことです。たしかに腕の問題(泣)かも知れませんが、それはともかくとして、私のような一般人ではABSにかなわなかったということだけは確かです。
ちょっとまとまりませんが、普通の道路での一般的な運転では、ブレーキ性能は単純にタイヤのグリップとABSの設定によって決められるはずです。「ドイツ車のブレーキは・・・」のようなイメージに惑わされないようにしてください。(?)
万一のときのために、タイヤは良いものを履いておきましょう。
※ ちなみに私の750iLはdbEuroを履いて最大減速Gが0.9Gに届きません。
« ブレーキ性能の測り方(追補) | トップページ | AMG E55のこと »
「車」カテゴリの記事
- 宮沢湖メッツァビレッジ(2019.05.26)
- 製品の均質性に感心! ~ 交換部品手配(2018.06.17)
- 大洗へ一泊旅行 ~ 海辺編(2018.03.04)
- 大洗へ一泊旅行 ~ 宿・食事編(2018.03.03)
- モーニングクルーズ ~ 緑の車(2018.01.19)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント